子供と一緒に歯周病予防を
 
2002年2月号掲載


例年5月・6月になりますと、幼稚園や小中学校などでは子供たちへの学校歯科検診が行われます。検診後には、いつも校長先生や、養護の先生から「どうですか、うちの生徒の歯の状態は?」と質問を受け、校医を中心に我々歯科医は検診結果を報告します。藤井寺市の場合、学校間の歯の健康度の差はほとんど無く、「今まで歯科医には全く行っていないのでは?」と思う虫歯だらけの子供は最近ではほんの少数になり、虫歯の見つかる子供は確実に減ってきています。

 しかし、逆に歯茎の腫れなど、歯周病の傾向は小学校高学年あたりから増え始め、中学生では歯石がべったり付いている子供も見受けられるようになります。自覚症状のほとんど無いまま進行して行く歯周病を予防するためには、正しい歯の磨き方を毎日行うことが重要ですが、それと共に定期健診の習慣を継続し自分自身の健康状態を把握し、歯周病などの病気についての正しい知識を大人たちも含めて子供たちにもつけさせて行く必要を痛感します。

 ほとんどの人が毎日歯を磨き、歯や歯茎の健康にも関心があるようですが、定期的に歯科検診を受け歯周病予防に不可欠な歯磨き指導や歯石の除去を継続しているかたはまだ少ないようです。痛くなったり、歯に穴が開いてから慌てて歯科医の元へ駆け込むのではなく、最低でも年に一度は子供たちと一緒に掛かりつけの歯科医院に出向き、定期健診を受け歯周病の予防を含め歯の健康を維持するように努めて行きたいものです。